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#11-bunkamura202207 告知


場所:渋谷Bunkamura Box GalleryBunkamura1F

開催期間:2022 7/21()~7/27()
開催時間:10:00~19:00 ※最終日は17:00まで
「営業時間が変更になる場合がございますので、
ご来場の際にはHPにて事前のご確認をお願いいたします。」
作家(ナカダマサヒデ)は開催中在廊してます。

  

 今展のテーマは「推進力」。動植物たちの次世代へ繋ぐ美しい力。どんな時も一歩ずつ前へ…そんなメッセージ性をガラスの中に表現しました。

 平穏な日々を思い出すのが難しいくらい、動乱の数年間の真っ只中。あの頃は、夏にマスクなんて考えられなかったし、自分の幸福度を測ることなんかもしていなかったように思う。
 この数年間、アーティスト活動しながら色んなことを考えてきた。一般的に言う所の生活必需品ではない、アートが必要なのかどうか?や、自分自身の人生においても数十年後、同じ活動をしていられるかどうか、そんな事を考えることもあった。しかしながら、幸か不幸か僕にはこれくらいしか才能はなさそうだし、僕の作品がどこかの誰かの励ましや癒しになっている、そう言う僅かな反応に勇気づけられ、毎日ガラスと向き合ってくることができた。
 不要不急の外出を自粛してきたこの2年。すっかり体も心も脳もそのリズムに慣れてしまった。その弊害なのか、何をするにも億劫になってしまった僕だが、皆さんはどうだろうか?いかんせん以前よりも時間があるお陰で、「あとでいいや」や「落ち着いた頃に」なんて先送りにしてしまっているものが山ほどある。チャンスの神様は前髪しかないから、少しでも通り過ぎたら捕まえられない—なんてイタリアかどっかの言い伝えであるらしいが、もはやチャンスの神様が通る道にすら出ていない様な気がする。
 話は逸れたけど、つまり自分のそんな億劫な気持ちや、心の停滞ムードを晴らす様な作品—推進力をテーマにした作品を多く制作してきた。
 動物が純粋に生きる姿、命を繋ぐために全てをかけている姿、植物による次世代に繋ぐための美しい仕掛け—花や種。僕らがいくら停滞していようと、刻一刻と時間は過ぎているわけで、それを実感することができる自然の風景—雲、海。これまでも色んな事がありながらも乗り越え、今に至る壮大な歴史—恐竜、化石。
 観ているだけで、なんかちょっと勇気づけられる様な、小さな痛みをさすってくれる様な優しい作品をたくさん用意してきました。
 これまで10年以上開催してきた夏のBunkamura個展は暫くお休み(2023年4月から長期休館予定)なので、久しぶりな方も是非お越しください。
 遠くていらっしゃることができない方や、色んな事情で難しい方もいらっしゃると思います。HPやSNSで随時新作も公開していきますので、是非ご覧ください。